炭火でバーベキューを楽しもう❗️炭の選び方と火の起こし方

キャンプやアウトドアの楽しみの一つといえば『バーベキュー』❗️

大人から子どもまで誰でも楽しめる定番料理ですよね。

そんなバーベキューに欠かせないのが『炭』

今はホームセンターなどに行ってもいろんな炭の種類があり、初心者の方はいったいどの炭をどのくらい準備したらいいの?と迷ってしまったりしますよね。 

今回は、炭の種類や特徴、選び方について紹介するとともに、炭火の起こし方、炭の処理、保管方法についてもお伝えしていきます。

目次

炭火焼きの魅力

バーベキューといえば、やっぱり炭火ではないでしょうか。そしてなぜ炭火と言われているのでしょうか?

炭火焼きの魅力についてみていきましょう❗️

魅力➀余分な水分がでない

炭はガスなどと違って余分な水分が出ないため、食材が湿っぽくなりません。

魅力②炎を出さない

良い炭は炎を出さないので表面を焦がさずパリッと焼け、中までふっくらと柔らかく焼くことができます。

魅力③遠赤外線効果がガスより多い

遠赤外線効果は、表面を素早く焼き上げるので、肉を焼いた場合などは、肉のうまみ成分(アミノ酸)のある肉汁をしっかり閉じ込め、うまみを逃しません。

炭はガス火のおよそ2.5〜4倍という、多くの遠赤外線を発すると言われています。

炭の種類

バーベキューといえば、必要不可欠な炭。

炭にはいくつかの種類があり、いったいどの炭を準備したらいいの?と悩まれる方も多いのではないでしょうか?

そこで、炭の種類とその特徴について紹介していきます。

炭には大きく分けて3種類のものがあり、製炭方法や原料となる木の種類が異なります。

また、それぞれ燃焼時の特徴(火持ち、灰の量、火付きの良さなど)も異なります。

⭐️黒炭(くろずみ)

〈特徴〉

火つきが良く、火力も強いが、燃焼時間は短い

食材から炭に脂を落とすことで力強い炭火焼きの風味をつけることができる

国内産は、木材を専用の土窯で炭焼きし、密閉鎮火して作られた木炭。白炭に比べると火力は落ちますが、火がつけやすく扱いが簡単なところが特徴です。

国外産は大きさが不揃いで軽く、ホームセンターなどで気軽に購入ができます。燃焼時間が短く、煙の量が多いものの、着火しやすいのが特徴です。キャンプ初心者が扱いやすいのもポイントです。

〈原料〉

ナラやクヌギやマツなどの国内産

マングローブが使われている国外産

〈作られ方〉

400~800度でじっくり焼かれ、炭化が終わると炭窯への空気を遮断・鎮火することでつくられます。

ワンポイントアドバイス☝️
安価なマングローブ炭は、炭の継ぎ足しが頻繁に必要だったり、炎や煙が多かったりします。そのため、庭先などの狭い場所での使用は適していません。

⭐️白炭(しろずみ)・備長炭

〈特徴〉

金属のように硬いため、火つきが悪く、急激に熱すると爆ぜる

ひとたび安定すると火力が長時間続き、うちわ一本で低温から高温まで火力調整も自在

なかでも国産備長炭は、日本料理店の炭場やうなぎ屋、焼鳥屋などで重宝されています。 

ただし、高価なモノが多く、黒炭に比べると着火するのに少し手間がかかることもあるので、炭の着火に慣れている方におすすめのバーベキュー用炭です。

ワンポイントアドバイス☝️
白炭は煙が広がりにくく良いですが、火が付きにくいため、短時間の使用には向いていません。

〈原料〉

カシなどの木材

〈作られ方〉

カシなどの木材を炭窯でじっくり炭化させ、仕上げに窯の中に空気を送り込み1000度以上で燃やす「ねらし」の後、灰と砂をまぜた「素灰」をかけ急速に消火してつくられます。

代表的なモノとして高級料亭でも使用されている「備長炭」が有名です。

⭐️おが炭

〈特徴〉

着火には時間がかかりますが、火の持ちが良いので、頻繁な炭の継ぎ足し不要です。

また高品質で、爆ぜない安心な炭です。

形状は、四角形や六角形がほとんどで、比較的リーズナブルながら高品質の炭として知られています。

オガ炭は、一般的には成形する際に接着剤を使用していないので、ニオイなどを気にする必要はほとんどありません。ただし、なかには粘着剤などを使用している場合もあり、ニオイが気になるモノもあるため、注意しておきましょう。

手軽にバーベキューをしたい方や火付けに慣れていない初心者にもおすすめです。しかし、少し値段が高めです。

製品のなかには「オガ備長炭」というモノもありますが、正確には備長炭と同クオリティのオガ炭のことを指します。

〈原料〉

無添加のおが粉、木材チップ

〈作られ方〉

おが粉や木材チップを高温・高圧でプレスし棒状にした「オガライト」を窯で焼き上げ作られます。

製法により白炭(備長炭)仕上げと黒炭仕上げに分けられますので求める特徴に応じて選べるのも大きな魅力です。

炭の必要量

炭は決まったけど、一体どれくらいの炭を準備すればいいの?と悩む方もいると思います。

そんな時は以下の内容を参考に炭の量を決めてみてくださいね

炭を使う場合は、1人あたり0.5〜1kg程度を用意するのが一般的です。

子供は1人あたり0.25~0.66kg程度とやや少なくなります。4~5人家族でバーベキューをする場合は、2~3kg程度の炭を用意しておくのがいいでしょう。

また、人数だけでなくバーベキューの時間を考えて炭を用意することも大切です。1kgの炭は約1〜2時間程度で燃焼するため、3時間バーベキューをする場合は1.5〜3kg程度の炭が必要です。バーベキューの人数と時間を考えて、炭を多めに用意しましょう。

ワンポイントアドバイス☝️
外国産の黒炭は国産に比べると燃えやすいため、1.5倍程度の量を用意するのがおすすめです。
燃焼状態を維持するにはこまめな継ぎ足しが必要となります。
なお、風の強い場所でバーベキューをする際には、灰が飛び散りにくい炭を選ぶのがおすすめです。

炭火のおこし方

今回は初心者でも簡単に火をおこすことができる火おこし器を使って火をおこす方法を紹介します。

火おこし器の使い方は実に簡単です。火おこし器の下に丸めた新聞紙や着火剤などを詰め、上に炭や薪を置きます。あとは火をつけて数分放置するだけで、火がつきます。

格段に早く火をおこすコツとして、ただ単に炭や薪を火おこし器に突っ込むのでなく、空気の流れをきちんと作るように炭や薪の置き方に気を配ります。

そして原始的な方法ですが、火おこし器の下からうちわで風を送る。これが火おこしでは多くの酸素が送り込まれ、より激しく燃えるので、最も効果的です。

着火剤の代用となるもの

着火剤を持っていくのをうっかり忘れてしまった時は、どうすればいいのでしょうか?

実は、着火剤がなくても、身近なもので代用が可能です。いざという時にスムーズに火おこしができるよう、代用できるアイテムを覚えておきましょう。

一般的な代用になるもの

  • 新聞紙
  • シュロ縄(麻縄)
  • 割りばし
  • 杉の木の葉
  • 松ぼっくり
  • 小枝
  • 白樺の樹皮

意外な代用になるもの

⭐️ガムテープ

意外ですが、ガムテープも着火剤として使用することができます。 ガムテープには、べたべたした粘着感がありますが、そのべたべたしている部分には火が燃えやすい成分が含まれています。

 よって火を起こすときにテープを燃やしてから、木材などを乗せることで火を起こすことができるので、活用してみましょう。

ただ、燃え尽きる時間が少し早く、燃やすと臭いが発生することがあるのが欠点です。

⭐️牛乳パック

牛乳パックの表面は『パラフィンワックス』という石油原料でコーティングされているので、簡単に火が付いて長く燃えてくれます

開いて畳んでおけばかさばらないので、いざというときのために備えておくといいですね。

⭐️ポテトチップス

油で揚げたポテトチップスは油分を多く含み、1枚で約1分ほど燃え続けてくれます。1枚での火力は強くないので、まとめて燃やすことで着火剤の代わりとして使用できます。

ただしポテトチップスは食べ物なので、困ったときの奥の手として覚えておきましょう。

炭の組み方

では、どんな炭や薪の組み方がいいのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

今回紹介するのは、ティピー型という組み方です。ティピーテントのように炭や薪を縦方向に配置する方法です。

炭火

ティピーテントとは、中央を1本のポールで支える円錐型テントのことをいい、インディアンテント、モノポールテントとも呼ばれています。

なぜ縦方向に配置するのがいいのかというと、火は空気がないと燃焼しないので、熱くなると上昇するという空気の性質を利用し、自然と空気が内部に送り込まれるように縦方向に配置することで、空気の流れをつくることができるからです。

火おこしする時の注意点

⭐️風上に立つようにする

火おこしをしている最中は、火が大きくなりやすく、煙も出る為、煙が大量に目に入って痛い思いをしたという経験をした人も多いのではないでしょうか。

そうならない為にも風上に立つようにしましょう。また周囲の人にも煙で迷惑をかけないよう気を配る必要があります。

⭐️火おこしは焚き火台の上で行う

焚き火台使用のみで焚き火が許可されている場合は、直火は厳禁です。火おこし器も必ず焚き火台などの上で使うようにしましょう。

⭐️着火剤の継ぎ足しは絶対しない

一度火を点けたら着火剤の継ぎ足しは、絶対行わないようにしましょう。火がついている状態での着火剤のつぎ足しは、火傷の危険があります。

着火剤をつぎ足すのは、火が消えてしまった、あるいは、なかなか火が起きない時にしましょう。

⭐️アルコールを着火剤として使用しない

アルコールは蒸発しやすく、可燃性蒸気が発生するため、火に近づけただけで急激かつ爆発的に燃え上がります。

可燃性蒸気は目に見えず、燃やそうとした対象だけでなく、周囲の人などに引火する危険もあります。

また消毒用アルコールを自身に使用した直後も火に近づかないようにしましょう。

炭の後片付け

楽しいバーベキューの後は、後片付けですね。

一度火が付いた炭は、水をかけただけでは消えません。

消えたように見えても、強い風が吹けば再び火が起こってしまうこともあります。

方法①ブリキのバケツに張った水に入れて冷ます

水を張ったブリキのバケツに、炭トングで少しずつ炭を入れていきます。

この時、一気に炭を入れると水蒸気爆発がおこるので、少しずつ水に浸すことが重要です。

炭が完全に冷めたのを確認してから持ち帰りましょう。

方法②   火消し壺を使う

熱い炭が冷めるのを待てず時間がない、そんな時にオススメなのが「火消し壺」です。

「火消し壺」は、炭への酸素の供給を遮断することで消火します。耐熱性の容器なので、熱い状態でも炭を入れる事ができます。炭を入れて蓋をしておくと、時間が経てば自然に消火します。

注意⚠️
炭は炭素の塊で、有機物ではありません。
その為自然分解されません。置き去りにしたり土に埋めたりせず、必ず持ち帰りましょう。

余った炭の保管方法

火消し壺などで持ち帰った炭のことを、消し炭と言い、再利用する事ができます。

消し炭は火がつきやすくなっているので、次に使用する際に点火の手間を省く事ができる上、新しく炭を買い足す量を減らすことができます。

ただ、再利用する場合は、炭を天日干しして乾燥させることが必要です。

なぜ炭は保管の際、乾燥させることが必要なのでしょうか?

炭は空気中の水分を吸着します。

その水分が内部に残ったまま炭を燃やすと、爆跳(ばくちょう)を起こす可能性があります。

爆跳とは炭の内部に閉じ込められた水分が熱されて膨張し、小さな爆発が起こって火花を飛ばす現象のことをいいます。これは何の前兆もなく突然起こります。

この爆跳により弾け出た火花が原因で火傷や服を溶かしてしまいます。

その為、炭を保管する時は吸湿させないような対策が必要となります。

乾いたらビニール袋に隙間の無いように詰め、乾燥剤を入れましょう。

そしてビニールを二重にして、最後にガムテープなどできっちり密閉すると湿気を防ぐことができます。密閉保管さえすれば、炭を何年も持たせる事が可能です。

まとめ

いかがでしたか?

バーベキューの際に必要になってくる炭。そして炭にはいろんな種類があり、使う目的や用途によっても選ぶ炭が変わってきます。

そして、炭火の起こし方や注意点、処理や保管方法を知ることで、簡単で安全にバーベキューを楽しむことができます。

炭火バーベキューが、ハードルが高いと思っていた方も、今年の夏は、大切な家族や仲間などとバーベキューを楽しんでみませんか?

きっとバーベキューを通して、お腹が満たされるだけでなく、お互いの心の距離も縮まり、良い思い出になると思いますよ。

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